スマホの使いすぎで指荒れや痛みを訴える人が増えている?

ここ数年、スマホによるトラブルが何かと話題になっていますが、スマホを使いすぎることで手の指先が荒れたり指先が痛いと感じたりする方が増えているようです。
最近のスマホの画面は大きいのが主流になってきて見やすいなどのメリットがありますが、画面が大きい分指に負担がかかっって腱鞘炎までもの症状がみられる方もいるようです。
そこでこの記事では、スマホを使いすぎることで起きやすい指の荒れや痛みなどの症状について調べました。
スマホの指荒れとは?
ここ数年、携帯から大きな画面のスマホやタブレットが中心になってきましたが、スマホやタブレットを指でタッチして操作することによって、手の指先が乾燥し荒れてしまうことから皮膚科を受診する方が増えているようです。
スマホなどが主流になる前はパソコンのキーボードを叩くことでも指荒れや腱鞘炎などの問題が取り上げられていましたが、スマホやタブレットは、どこにでも持ち歩けることから常にタッチパネルに指を乗せている状態なので指荒れや関節のトラブルはパソコンなどによるトラブルの比ではないようです。
はじめに指荒れ(手荒れ)とは?
では、もっと具体的にスマホの指荒れというのはどんなものなのかを見ていきます。
そもそも指荒れというのは手荒れと同じで乾燥が大元の原因になっています。
指関節への負担
指荒れでよくいわれるのは洗い物などの手荒れですが、洗剤や水を使う水仕事をすると、洗剤や水で必要な皮脂を奪われてしまうことで乾燥してしまうからです。さらに、指の乾燥は、指関節に負担がかかるようなことを何度も繰り返してやり続けていることも指荒れの原因になるようです。
指荒れは手や指が乾燥して肌のバリア機能が低下してしまうと指荒れ(手荒れ)してしまいますが、それに加えて同じ動作で指を使いすぎることでも負担がかかって指荒れを招いてしまいます。
指の柔軟性の低下
指の関節が曲がっている部分に負担がかかることも指荒れになりますが、そもそも指の柔軟性が低下することでも指荒れが起きやすいです。
柔軟性が低下した状態というのは、皮膚が硬くなってしまっている状態です。これも指荒れの症状の一つといわれています。
皮むけ・ささくれが起こる
乾燥して指荒れを起こすと皮むけやささくれなどが起きやすくなります。
皮むけやささくれは指の皮膚でさわっている物との摩擦でも起こります。
また、指や手の血行不良などや体調不良などで起こることもあり、皮膚の原料となっているタンパク質が不足したり、肌の状態を正常に保つビタミン類やミネラル分が足りなくなることが原因の場合もあります。
スマホ指荒れの原因
そもそも指荒れがなぜ起こってしまうのか上記の手荒れの原因を見てみると、スマホを使いすぎることでこれらの症状が起こることはめずらしくないようです。
スマホと手荒れや肌の乾燥などはあまり関係がなさそうですが、スマホなどの電子機器をずっと使いすぎることが原因で指にかなり負担がかかっています。
指先の乾燥
今までは、パソコンのキーボードを打つ方やピアニスト、ハサミを使う美容師など、手や指を酷使するような専門職の人は、指先が乾燥するのが職業病のようなものでした。ところが、最近は、職業には関係なく若い世代の指や手の乾燥やトラブルが多くなっています。
これは、スマホやタブレットのタッチ操作ではないかと考えられています。
スマホを指でタッチしつづけることで指の関節に負荷がかかり乾燥して、そのまま乾燥した指を放置したままさらにスマホやタブレット操作を続けていると指が乾燥しかゆみが起こったり皮むけが悪化したりするといわれています。
スマホに流れる微弱な電流
スマホによる手荒れは電子機器の微弱な電流も関係しているといわれています。
スマホやタブレットなどのタッチ操作を長時間続けることで、スマホなどの機器に流れる微弱な電流も指荒れを起こすようです。それでなくても乾燥して肌荒れを起こしている肌の表面に電流が流れることで、肌荒れしている傷口が悪化するといわれています。
スマホ操作による熱
スマホを操作しているとかなり熱を帯びているのを感じることがありますよね。この放電している熱も指先の肌荒れを招きます。冬などの乾燥する季節は、何もしなくても肌は乾燥しがちで肌荒れが当たり前になっている方も多いです。
通常は、私たちの肌は、適度な皮脂を分泌して指の皮膚に膜を作ってくれるので、外からの刺激から肌を守るような機能持ち合わせています。
でも、スマホを繰り返し使い続けているとどんどん指先の油分が失われて、冷房や暖房で空気が乾燥してしまうのと同じで、スマホの熱がますます指の乾燥を招いて肌を守る機能が追い付きません。
手荒れ解消法
水仕事で荒れてしまう手をケアするのと同じく、スマホを使いすぎることで乾燥して指荒れしてしまうのも放置せずにしっかりケアをしてあげれば、肌の修復機能を助けることになり指荒れも解消されます。
同時に、肌が修復できるように規則正しい生活をすることで乾燥しにくくなります。
保湿効果のあるオイルを使う
ひどい指荒れのケアには高い保湿効果と潤いをキープするオイル系が適しています。保湿効果に優れているオイルは次のオイルです。
・ホホバオイル
・オリーブオイル
・アルガンオイル
・アーモンドオイル
この4つのオイルを購入するときには、どれでもオーガニック原料の純粋なオイルを選んでください。
純粋なオイルは、エクストラバージンオイルと表記されていることが多いです。
【注意】防腐剤入りのオイルなどは悪化する可能性がある!?
指の肌荒れに純粋なオイルをすすめるのには理由があります。オイルに防腐剤のような化学物質が含まれていると肌荒れを悪化させてしまう可能性もあるからです。
また、可能な限りハンドソープなどや石鹸を使用し過ぎずに、水で手洗いしたほうが肌への負担は少ないです。ハンドソープや石鹸は一般的に、界面活性剤や防腐剤、硫酸塩、香料などが含まれています。
これらの成分は、手指に必要な皮脂を落としてしまいます。ハンドソープや石鹸を使うときには純粋なオイルでしっかりケアしておきましょう。
指の痛みはなぜ起こる?
毎日の生活の中で人差し指、または親指などに痛いと感じたことはないですか?ときどき痛いと感じる程度なら放っておいている方も多いかもしれませんが、ひょっとしたら、スマホやタブレットを使いすぎることで痛みが出ている可能性もあります。
これは、スマホやタブレットなどを繰り返し同じ指で同じ動作をしていると起こりやすい反復運動過多損傷というRSIのであるかもしれないからです。RSIや反復運動過多損傷の言葉はあまり聞いたことがないという方も多いですよね。
反復運動過多損傷は、反復行動、つまり同じ動作を繰り返して行うことで筋肉・腱・神経などに炎症が発生したり損傷したりする症状のことをまとめてRSI(反復運動過多損傷)といいます。
よく聞くテニス筋や野球筋などもこのRSIに含まれています。スマホは、タップしたりスワイプするのは運動のように力を入れるものではないので、逆に軽いタッチ操作が気軽にできることから長時間、同じ指をずっと使い続けることが可能なので指を酷使してしまう傾向にあります。
痛みが発生する場所
スマホで指が痛いと感じる部分は、よくタッチ操作で使う親指や人差し指が多く、場合によっては手の甲や手首を痛める(腱鞘炎)こともあります。痛み方は、ジンジンした痛みやピリピリしたような疼痛やひどくなってくると赤くなったり腫れたりする場合もあります。
腱鞘炎とは
腱鞘炎とは、主に手首を痛めたり手首の炎症のことを総称しています。
でも、スマホはほとんど指で操作していると思います。それなのになぜ手首に炎症が起きてしまうかというと、親指や人差し指で操作をし続けることは、思いのほか手首に負担がかかっているからです。
痛みを感じたら手を休める
ピリピリした痛みやビリビリするような痛みを感じたら、いったんスマホの操作をやめて手を休めることも大切です。指の痛みも腱鞘炎も安静にすることが症状の緩和に繋がります。
スマホをやっているとどうしても姿勢が前かがみになってしまい首や肩回りが緊張します。ゲームアプリやSMSはいったんやめて、首や肩を回すなどして力を抜くようにします。
こうすることで緊張状態になっている手の力も自然に抜けて少し楽になります。とにかく痛いと感じたらできるだけ動かさないようにするのが得策ですが、それが無理ならこまめに手を休めるなどしてみましょう。
患部を冷やす
痛みがひどいときには、痛い感じタイル患部を冷やすのも効果的です。
湿布などを使って炎症を抑えてあげると痛みがやわらぎます。ただ、痛みがやわらぐのが一時的であれば、病院の受診も考えたほうがいいかもしれません。放っておくとますます悪化してしまう可能性もあります。
痛みが出る前にセルフケア
スマホを使いすぎてガサガサになった指荒れも困りますが、スマホのタッチ操作で指に痛いと感じているのにそれでもスマホやタブレットを手放せないという方も多いです。指先の痛みは、ひどくなると赤くなってはれたりする場合もあります。痛みがあった場合は、なるべくスマホを使わずに安静にすることが症状の回復につながります。一度スマホを置いて指のストレッチなどをして、指のストレスを発散させてあげたり、同じ指を使わずに操作するなどを意識してみてはどうでしょうか。
指のストレッチ
スマホで指が痛いときには安静が必要ですが、普段から指のストレッチをしておくのも効果的です。指のストレッチはどこでもいつでもできるのでぜひやってみてください。
(1)グーパー体操
1.両腕をまっすぐに前に伸ばします。
2.その状態のまま両手でグーとパーを交互に繰り返します。これを1回1セットとして50回ほどやってみてください。
(2)手首を伸ばすストレッチ
1.手の甲を上にして腕を伸ばします
2.手首を内側に曲げた状態で10秒キープします。
反対にも曲げて10秒キープします。それぞれ1回を1セットとして5セット行います。
(3)ひじを伸ばすストレッチ
1.片方の手のひらを上にしてまっすぐ腕を伸ばします。
2.次に伸ばしていない片方の手で、伸ばした手の手首をつかんで前に引っ張ります。引っ張った状態で30秒キープして腕を下ろします。これを気づいたときに何度か繰り返してみましょう。
また、手のストレッチだけではなく肩回りが硬くならないように適度に肩を回したり姿勢をまっすぐにするなどして同じ姿勢にならない工夫もしてみましょう。
両手で操作
スマホで指荒れや痛いなどの症状を発生させないようにするためには、立て続けに同じ指を使わないで両手の指で操作するようにしてみてください。
片方だけの手首に負担をかけないような使い方をすれば手にかかる負担はかなり軽減されます。
手のひらに乗せるように持つ
また、スマホは手のひらに乗せるようにして持つことも意識しましょう。片方の手だけでスマホを支えて同時に同じ手で親指を使うクセがある方は、手のひらに乗せて利き手で操作するようにしてみてください。
また、家にいるときにはテーブルにスマホを置いて操作したり、膝の上に乗せて操作するなどして親指と人差し指を交互に使うなど工夫してみましょう。
ツイッター上でも痛みを訴える人が激増
スマホにより指や手首の痛みがひどくなると自己流ではとても治せなくなります。
特に腱鞘炎はひどくなると、一時的にコップやかんなど片手で持つ物が持てなくなる場合もあります。
実際ツイッター上では「親指が動かしづらくなった」や「手首の痛みがひどい」などの書き込みをする方が激増しているようです。
考えてみれば、SMSやスマホでゲームを楽しんだりする方など、タッチ操作を連打することで指や手首に負担がかかるのは当然のことといえそうです。子供の頃に、親にゲームは1日1時間までといわれた記憶がある方もいると思いますが、スマホもある程度使用時間を制限する必要も出てきているのかもしれません。
医師への相談も考える
さて、子供なら親に注意することでスマホをやめざるを得ないですが、大人ならあとは自分で指や手首を傷めないように制限するしかないです。
スマホを使い続けている理由に常にスマホを触っていないと気持ちが落ち着かないという方も多く、スマホに依存している方も多いです。となると、ますます指荒れや痛みが悪化する可能性もあります。すでに、指の肌荒れや痛みが蔓延しているなら、ひどくなる前に医師への相談も考えたほうがいいかもしれません。
医師への相談といっても病院に行くわけではなくスマホで医師に相談できるところがあります。これは、ちょっとした痛みや病院に行くほどでもないような症状の方向けのサービスとして、スマホの画面越しで医師に相談ができるものなので時間がない方にはおすすめです。
そんな便利なところを利用してみるのも一つの方法ではないでしょうか。
まとめ
指荒れや痛み、腱鞘炎などはなってからではなかなか改善が難しくなります。そうなる前にスマホの使い方を見直してみてください。では、この記事で紹介した内容の大切なポイントを復習してみましょう。
☑オイルは、オーガニック原料の純粋オイル
☑化学物質が含まれる石鹸やハンドーソープは使い過ぎない
☑痛みを感じたら操作を中止して首回りや肩を回す
☑同じ片手ばかり使わないようにする
☑スマホは手のひらや膝の上、テーブルの上に乗せる
指や手の乾燥は肌の潤いを確実に失います。ガサガサするような指を放っておくとなかなか治りにくくなってしまいます。手の乾燥が気になったらすぐに保湿性の高いオイルやクリームなどを使って潤いをキープできるように心がけていきましょう。